ウォーターゲート事件
組織の指揮には、前司法長官のジョン・ミッチェルが当たっていました。
また鉛管工班は、報道関係者や政界関係者その他に対するきわめて広範な電話盗聴、不法侵入、手紙の開封などを行うための、ホワイトハウスの秘密調査組織でした。
こうして事件にはホワイトハウスの高官が含まれ、ひょっとすれば大統領自身にも及ぶ大きな背景があることがわかってきました。
『ワシントン・ポスト』社では、にわかに緊張が高まってきました。
前記の若い2人の担当記者ばかりでなく、そのデスク、編集部長、社会部長、さらに総指揮をとる編集主幹、これらの人びとは一体となってウォーターゲート事件に取り組むことになりました。
『ポスト』が先駆け、最後までこのリードを維持してゆくことになったが、単に地の利ということだけでなく、このような人の和があったことを見逃してはなりません。
他社もだまっていたわけではありません。
ニクソンにとって何より打撃だったのは、彼の選挙区の『ロサンゼルス・タイムス』が間もなく『ポスト』のあとを追いはじめたからです。